ウクライナ首都キーウ近郊のブチャなどではロシア軍による民間人の虐殺が伝えられていて、頭が爆発するほど憤慨しています。
人類はなぜ愚かなことを繰り返すのだろうかと、怒りとともに暗澹たる思いになってしまいます。
1970年のビットリオ・デ・シーカの映画「ひまわり」では、第二次世界大戦で出征して戻らぬ夫(マルチェロ・マストロヤンニ)をソ連(ウクライナ)で探しあてた妻(ソフィア・ローレン)の悲しみを描いた映画でしたが、1組の男女というもっともありふれた最も小さな集団の不幸が、世界中の不幸を表象する作品でした。
地平線いっぱいにひろがるひまわり畑のなかの哀しみのソフィア・ローレンがとても印象的なシーンでした。
元は戦地だった大平原に植えられたヒマワリが平和の象徴だったのに、今またそこは戦地に変わっているのでしょうか。
ウィキペディアによると「ウクライナの国土のほとんどは、肥沃な平原、ステップ(草原)、高原で占められている。ドニエプル川、ドネツ川、ドニエステル川が横切っており、南のブーフ川とともに、黒海、アゾフ海に注ぎ込んでいる。」とあります。
ウクライナの面積は約60万平方キロで、日本が37.8万平方キロですから日本の1.6倍もあります。本州の面積分くらいウクライナの方が広くて、しかも日本よりはるかに肥沃で平らな国土ですから、豊かな農産物が収穫できる魅力的な国土を持っていると言えます。
下の表は、おもな農産物(小麦・大麦・ライ麦・とうもろこし・ひまわり油)の国別収穫量の一覧表ですが、旧ソビエト連邦だったロシア・カザフスタン・ウクライナの生産量を見ると、ロシアとほとんど比肩するウクライナの生産量ですから、高原地帯の鉱物の埋蔵量とともにウクライナはロシアにとって垂涎の国土だと言えましょう。
侵略戦争を仕掛けたロシアは、いろいろ大義名分を並べ立てていますが、人の命を犠牲にして国益のためにウクライナを収奪したいことが容易に想像できてしまいます。
プーチンとその取り巻きと一般人の虐殺に加担した軍人たちなど戦争犯罪人を、私たち地球人は決して許すことはありません。この悲劇を決して忘れることはありません。
黙祷