ロシアの国営テレビのニュースの生放送に乱入して、戦争反対をプラカードで訴えた女性(以下、プラカード女性)のニュースが世界を駆け巡っています。
この女性は、国営放送の職員で、父親がウクライナ人母親はロシア人だということですが、現代版「自由の女神」といっても過言ではありません。
彼女が掲げていたプラカードには「戦争反対。戦争をやめろ。プロパガンダを信じるな。この人たちはあなたにうそをついている」と書かれていました。
彼女は、二人の子持ちですし、国営放送勤務だからきっとエリートでしょうし、普通は「守り」に入る人生にさしかかったところだと思いますが、プーチンの暴挙に我慢がならなかったのでしょう、守りから攻めに転じました。「現代女性あるある」だと思います。
これ、男にはなかなかできないことだと思います。同じ境遇の男だったらなかなかこうはいかなくて、その行動が「選手生命」や「政治生命」のような「職業人生命」にかかわらる重大な意味を持つとしたら、脳裏に女房や子どもの顔が浮かんできてグッと我慢をしてしまいます。
でもこのプラカード女性は、子どものため家族のため国のために為した行動に私の目には映りました。立派なことです。
ロシア国営テレビの生放送に反戦訴える女性、数秒間映り込む pic.twitter.com/udxH8fYr2m
— ロイター (@ReutersJapan) 2022年3月15日
ところで、このプラカード女性は、3万円ほど罰金刑になったとニュースで伝えられていましたが、その後行方不明で当局に拘束されている可能性が大きいそうです。彼女の無事は、戦争の行方や戦地で命を落としている兵士やジャーナリストや民間人の痛ましい現状とともに、とても心配な事態であります。
こういった抗議行動は平和な日本の放送界隈ではありえないことでしょうし、もしいま政権批判をゲリラ的に行なえば総務省から厳しいお咎めを受けます。
日本の平和な放送局はくだんのプラカード女性が出現する以前のロシアの放送局と同じなのかもしれません。つまり、NHKのみならず日本のほぼすべての放送局は、ロシアの放送局と大差なく国家権力のプロパガンダを垂れ流しているに過ぎないのではないでしょうか。
番組内でお行儀よく政権批判をしたとしても、いつの間にかその人物はテレビから消え、それを許した番組スタッフは番組を外されることになるのでしょう。
若い女性のヤジにおののき警察に守ってもらうチキンな安倍総理大臣という方も、かつてはいましたし、ここはどこ?ロシア?って感じですかね。
ということで、このロシア国営放送局のプラカード女性のような人物は男女を問わずSNSには大勢いますが、地上波テレビやちまたから姿を消した絶滅危惧種になってしまいました。これは、良識ある人たちのテレビ離れと無関係ではなように思えます。
出でよ日本のプラカード女性!(男でもいいけど)
#戦争反対 #NoWar #Peace