以前読んだ佐藤亜紀の「黄金列車」、ある登場人物がにこんなセリフを吐く「人間には三種類ある。馬鹿と、悪党と、馬鹿な悪党だ」。
これを当てはめると、プーチンは馬鹿な悪党なんだろうなと思う。馬鹿な悪党でなければ普通は国のトップになろうなどと思わないし、あとさき考えずに戦争を仕掛けることもあるまい。
間接的には日本も影響を受ける今回のロシアによるウクライナへの侵攻だが、遠い地の他国の戦争のことなど伝える必要がないだとか、注視する必要もないという向きもあるのだが、ある意味今回は千載一遇のチャンスだと言えよう。
ライブで「馬鹿な悪党」のしでかしたことが判るのだから、しっかり自分のこととして捉える必要がある。
こういう分かりやすい教材で、「馬鹿な悪党」を選挙で選んだり日頃からの言動を支持したりしてはいけないということをお勉強できるのだ。ウクライナの人たちは、とてもつらい状況で私も連帯したいし、被害が大きくならないように祈っている。
わが国でもかつては「馬鹿な悪党」が「束」で存在していて日本は大変な犠牲を伴う戦争を体験した経験者でもある。
二度と「馬鹿な悪党」たちを跋扈させないために、いま起きている遠い地の侵略戦争を侵略された側の立場で共感し見届ける必要があるだろう。
それにしても、NHKは何のために我々から受信料を徴収しているのか。海外のメディアと比べるのは酷だろうか、かつてのNHKを知る一人としてはそんなことはないはず。
CNNは、現地に何人も記者を派遣してずっとライブで放送している。キャスターのエリン・バーネットも現地に入っていた。しかし、NHKはワールドニュースで各国のニュースを同時通訳で伝えているに過ぎないのだ。まあその方が安くて高品質なニュースを見ることができるのだが、ある種「有事」の時のために受信料を払っているにもかかわらず、侵攻があった当日のBS1のゴールデンタイムに「山本五十六」のドキュメンタリーを放送しているのだからため息が出る。
臨時放送で、岩田明子がキャスターになって安倍晋三を呼んで、盟友のウラジーミルの戦略や考えていることを明らかにする、あるいは推測するという企画はダメだろうか。安倍ひとりでは心もとないのなら三浦瑠璃やひろゆきも追加しても大丈夫だ。
ロシアのひとりの馬鹿な悪党がしでかした戦争を、日本の馬鹿4人で解説するというのは面白いと思うがなあ。いずれにせよ、ここまで無関心だとプーチンの悪事を隠したがっていると勘繰られるほどのお粗末な報道なのだ。受信料返せ!
ということで、日本国憲法を持つ私たちは、たとえ馬鹿な悪党が政権のトップに就いたとしても他国を侵略できないことを再確認する日々を、いまだけでなく永遠に続けたいと願っている今日この頃なのであった。