過去に中止になったオリンピック
<夏季>
◆1916年 ベルリン(第6回大会)
第1次世界大戦により中止
◆1940年 東京(第12回大会)
日中戦争のため開催2年前に返上。アジアで初開催になるはずだった。ヘルシンキ(フィンランド)が代替地となったが戦況の悪化で中止
◆1944年 ロンドン(第13回大会)
第2次世界大戦により中止。4年後の48年、第14回大会がロンドンで開催された
<冬季>
◆1940年 札幌
◆1944年 コルチナ・ダンペッツオ(イタリア)
いずれも同年開催予定だった夏季五輪と同様の理由で中止
そしてコロナまん延で延期になったのが、
◆2020年 東京
人類の歴史は、二つの大きな厄災が繰り返され、そのたびに人類は絶滅の危機におびえていた。
その厄災とは、ひとつは戦争でもう一つは感染症・疫病によるパンデミックだった。
やがて医学が進歩し、大きな疫病が地球上からほぼ消え去った近代になってから始まったオリンピックは、不幸にも戦争で何度か中止になった。
しかし、21世紀になって2020年の東京五輪は、感染症によるまさかの開催の延期という未曽有の事態に立ち至った。
1940年開催予定の東京五輪は、戦争による中止を余儀なくされたたばかりか、2020年開催予定の東京五輪はパンデミックによる延期が決まり、中止になろうとしている。
人類史上二つの大きな厄災、戦争と疫病が理由で2度にわたり東京五輪が中止になろうとしている。
日本は、戦争による原爆投下や大空襲、大地震や強大な台風によりおびただしい数の人間が亡くなり、そしていま新型コロナにより医療崩壊と経済的打撃を受けている。日本は呪われているとも言えるけど、ちょんまげを結っていた時代から何も進歩していないようにも思える。
歴史に学ぶための公文書さえ改ざんしたり廃棄しているのだから、何をか言わんやだ。
かろうじて、戦後日本の軍隊による殺人は一度も行われなかった。これは世界に誇るべきことだが、それは日本国憲法が制定されたことによるものだ。
いまは人類が経験してきた二つの厄災のうちの一つ、パンデミックの真っただ中なのだ。つまり「有事」なのだ。
有事に際して政治が機能しないのなら、政権交代すべきなんだろうが、とりあえずのところ東京五輪は中止し、国を挙げて進行しつつある医療崩壊を何とか食い止めなければならないだろう。
ということで、オリンピックは「有事」の時に必ず中止になるのであった。