遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

#アレクサ、総理をかえて

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昨日の参議院予算委員会立憲民主党の石橋議員の参考人として呼ばれたのが、NPO「自立生活サポートセンター・もやい」の大西連理事長。

石橋の質問に、大西理事長が手をあげて答弁席まで歩いてきて話し始めて、まずはそのその態度に驚いた。

彼はまだ33歳で、いわば有事ともいうべき大変な時期の日本中が注目する参議院予算員会で、かくも堂々と話ができるのかと驚いた。自分の専門のこととは言え、メモを見ないで長いストロークの説明ができる人だった。

いかに真剣に自分のテーマを突き詰めて仕事をしている人かということが、即座に理解できる。しかも、人の心にしっかり入ってくることのできる話し方のできる人だった。つまり、菅や麻生や今の時期に夜の銀座の高級クラブに行く連中とは、対極にいる人なわけだ。

彼が何度か答弁に立つと、議場はシンと水を打ったように静まり返った。寝ていた茂木外相は目を覚まし、いつも下を向いて何かを読んでいる河野太郎は顔をあげて大西理事長をちらっと見た。

大西理事長は、シングルマザーなど今底辺で困っている人たちに生活保護ではなく給付金の必要性を説いた。また、生活保護を申請すると家族の援助が可能かを確認される扶養照会の問題を挙げ、「申請の際に家族関係や人間関係を壊してしまうようなリスクのある仕組みを変えられないか」と礼儀正しい態度で見直しを求めた。

それを聞いていた妻が言うには「菅は、この人(大西理事長)が言うてること、意味わからんやろなあ」。
たぶん菅は舞い上がっていて聴こえていない。聴こえていてたとしても、「扶養照会」が何なのか分からないだろうな、ということなのである。

そして、菅義偉は「定額給付金の予定はない」との考えを繰り返し、「最終的には生活保護がある」と言ってはならない言葉を議事録に残したのだった。「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」と言った断頭台に登った王妃みたいなことを言った。

ネットではどなたかがつぶやいたひと言がハッシュタグになって歩いている「#アレクサ、総理をかえて」。誰の目にも、菅では無理だと分かってきたと思うのだがどうだろう。

news.yahoo.co.jp