上は、先ほど見てきたAmazonのすべての本のランキングのスクリーンショット。
ジョージ・オーウェルの「一九八四年」が98位にランキングされている。
英米文学のカテゴリーだと1位だ。
『一九八四年』に異常な数の重版がかかった通知がきましたが、この世界は大丈夫なのか……
— 溝口力丸 (@marumizog) 2021年1月22日
上のツイートは、早川書房の編集者(「SFマガジン」編集長)のものだが、重版は共通テストの「世界史B」に「一九八四年」が取り上げられた影響なのだろう。
受験生たちが「一九八四年」いま買い求めているのだろうか。まだ個別の試験や私学の試験も残っているだろうが、試験のすべてが終わったらジョージ・オーウェルが描いた1984年をじっくり読んでいただきたいものだ。
いまの中国は、軍事費より国内の治安維持にかける予算の方が大きいのだが、
《財務省によると、2017年には国内の治安維持費が政府支出の6.1%を占めた。1兆2400億人民元(約20兆8800億円)になる計算だが、これに対して中央政府の国防費は1兆0200億元だった。》
日本の政権の昨今の言動を見ていると、特権階級以外の人間は「使い捨て」のようになっていて、言うことを訊かない人間を監視するディストピア(「監視社会」「行動制限」)世界を構築しようとしていそうで怖い。
若人に、「一九八四年」的な世界が、どんな世界なのか知ってほしい。そして、そんな世の中が静かにこの国に忍び寄っていることを気付いてほしいものだ。
受験勉強が終われば、潰されないために現実の世界を勉強することも大切なことだと思う今日この頃である。