「 第2回 高速道路耐震偽装問題 野党合同ヒアリング」によると、中央道に架かる緑橋の耐震工事を落札した大島産業の新たな疑惑が明るみにでた。
まず、この工事の予定価格が8億円のところ、大島産業は6億円で応札し落札した(落札率は74%)。
ところが工事が完成し、大島産業に実際支払った工事代金は13億円に跳ね上がった。
落札額の2倍以上の支払額になった理由は、想定外の夜間工事が必要と分かり工法が変わったり夜間警備でコストが上がったりしたからだとNEXCOは答えていた。
道路の専門家(NEXCO)が、当初の予定価格に夜間工事や工法の変更が生じることなど、想定できないことが含まれているとは考えられない。
橋梁の耐震工事で経験値が低い大島産業が、落札価格がいい加減で工事がずさんだという結論の方が信ぴょう性が高い。
ヒアリングで原口一博も指摘していたが、応札価格を低くして工事を落札しておいて、後に「想定外工事だった」として応札価格の2倍以上の工事費を請求することが許されていいものなのだろうか。
当該工事中に、NEXCOの担当者が遅れがちの工事関連報告を大島産業に強くメールで請求したことについて、自民党の宮内議員が「パワハラだ」と強く抗議(恫喝だ)したという。メールをした担当者は、宮内に呼び出される前に担当を外されたことも今回のヒアリングで明らかになっていた。
大島産業によるこの一連の耐震偽装事件、つまり
「応札額6億円(予定額の落札率74%)による工事落札」
「最終工事費が落札価格の2倍の13億円」
「第3者の告発で明るみに出た耐震偽装(手抜き)工事」
「政権幹部の自民党議員による工事請負会社の擁護活動」
など、これは森友・加計・桜を見る会・ジャパンライフにつづく現政権の大疑獄事件に発展しそうだ。
しかも今回の疑獄は、一般市民の生命に大きな影響を与える耐震偽装工事にという大きな社会問題なのだ。税金をごまかしてかすめ取るだけでなく、国民の命を守るインフラ整備の手抜き工事を実施した可能性のある疑獄だ。
さらなる野党の追及をお願いしたい。