男女が一緒に暮らしていたら、激怒してちゃぶ台ひっくり返すような出来事はよくあります。
この男女というのは、我が家の場合夫婦なんですけど、お互い我慢していますが、我慢の限界を超えたら爆発します。
しかし、時間の経過とともに何事もなかったように普通の生活には戻っていくのですが、私の場合、爆発したら自分が傷つき落ち込みます。
テレビ番組のリアリティーショーだって、出演者の誰かが激怒して暴発することもあるでしょう。そのシーンは、番組制作側にとってはおいしい場面だからできる限り放送に使うだろうと思います。しかし、見ている側はそういうシーンを不快に思うこともあるんでしょうが、そもそもリアリティ番組を見るということは、そういうシーンも有りだと分かって見ているのではないでしょうか。
木村花さんは、プロレスラーでリアリティ番組の出演者でもあったそうですが、このたびネットでの誹謗中傷の対象になり傷つき耐えられずに短い生涯を終えました。死因は分かりませんが、自殺したとみられています。
リアリティ番組で、前後の見境もなく激怒して相手をなじっている出演者は見苦しいでしょうが、視聴者に誹謗中傷される対象ではありません。なかには、番組とは全く関係のない、木村さんが日本とインドネシアとのミックス(ハーフ)だからか、人種差別的な書き込みもあったと伝えられています。
そもそもが、リアリティ番組のワンシーンなんですから。ネットで誹謗中傷した人たちは争いごとの当事者ではありません。単なる視聴者です。見たくないシーンが予想される番組は、見なければいいだけのことです。有料ならコンテンツを退会すればいいのです。
SNSで彼女に誹謗中傷を浴びせた人たちは、発言を削除しアカウントを消して逃げおおせたと思っているような軽薄な人も多くいるようですから、木村さんの死が残念でならない気がします。もし訴訟になれば、裁判で明らかになります。
しかし、一方で、木村さんが亡くならならなかったら、彼女への誹謗中傷が表ざたにならなかったでしょう。私は木村花さんを今回初めて知りましたが、彼女の人生はこれからだったと思うと、残念でならないニュースでした。
ところで、時の政権・政府や彼らの政策や税金の使い方に、国民やメディアや学者や専門家などが非難したり批判したりクレームをつけるのは誹謗中傷ではありません。政権に対する正当な行為です。
政権・政府は憲法を順守し、政策や税の使い方について法に則って国民に開示する必要があります。分かりやすく説明する責任があります。それを怠っている政府には、国民は抗議する権利があります。
もし政権・政府に対する権利(非難や批判)を抑えるために、金銭を使って妨害行為をしているとしたら、それは許されない行為であります。
有名人が政策批判をすると、おびただしい量の「政権批判はやめろ」といった誹謗中傷が寄せられるようですが、政治は他人事ではなく、無名であれ有名であれ我々は「当事者」ですので、他人に文句を言われる筋合いはありません。買った商品が傷ものだった時のクレームと同様、政治にクレームをつけるのは当然の権利なのです。
ということで、芸能人や有名人のある行為に対する罵詈雑言や誹謗中傷や個人攻撃は、時と場合によっては犯罪になり得ますが、政権政府への抗議行動や批判の投げかけは、誹謗中傷ではなく、当事者としての当然の行為だということでよろしいかと存じます。