遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ドイツ映画「100億人―私達は何を食べるのか?」

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18日土曜日は、朝から、Amazonプライムビデオで「100億人―私達は何を食べるのか?」というドイツのドキュメンタリー映画を見ました。ショッキングな内容でした。

21世紀中に地球人口は100億人に達することを前提に、その時私たちは何を食べるのかというのが本作のテーマでした。

そして、実は「地球人はいま何を食べているのか?」というのがもう一つの大きなテーマで、大自然から享受した野菜や海藻や木の実や牛・豚・鶏肉や魚介類などを食していることに間違いはないのですが、そこに少し人間が手を加えていることを本作品は暴露してくれます。

植物には「遺伝子組み換え」「人口環境での促成栽培」「品種改良」、家畜には「遺伝子操作」「人工飼料」「劣悪な環境での飼育」、魚介類には「化学飼料による養殖」「遺伝子操作による魚体の巨大化」などといった人的加工により神の領域を犯している実態があります。

そして、農業や畜産は、食の提供という立ち位置ではなく、グローバル企業による投機の対象となっています。

また、中国やインドは自国の国民の食をまかなうために、アフリカなどで農業や畜産に強烈なパワーを注入しています。

日本はこのドキュメンタリーでは、京都の工場で人口の光と幾層にもなったプレートでのレタスの水耕栽培の様子が取り上げられました。国土が狭くて富裕な日本は、こういったことで高コストの野菜を作っても売れるんだなー、みたいな紹介の仕方でした。

農水省によると、日本の食料自給率はカロリーベースで約40%のようですが、まさかデータのねつ造はしていないでしょうが、体感的にはもっと少なく感じます。

「こういうとき」にこういったドキュメンタリーを見ると、人の命が左右される「食の安全」について考えさせられます。

食べるものがなくなった時に、あなたは昆虫を食べられますか?

私たちは、たんぱく源を昆虫に求める時代がすぐそこまで来ているようです。まあ、昆虫からはカルシウムも摂れそうですけど。

いずれにせよ、いま手を打たないと大変な未来が待っていると思います。

 

ウィキペディアより日本の食料自給率
日本における2018年度の食料自給率は、カロリーベース総合食料自給率で37%(対前年度比1ポイント減。1965年度以降では1993年度とならぶ過去最低)、生産額ベース総合食料自給率で66%(前年度と同じ)だった。

農林水産省の試算による日本の2017年(平成29年)度の品目別自給率
米 96%
小麦 14%
大麦・はだか麦 9%
いも類 74%
豆類 9%
野菜 79%
果実 40%
肉類 57%
鶏卵 96%
牛乳・乳製品 60%
魚介類 52%
海藻類 69%
砂糖類 32%
油脂類 13%
きのこ類 88%

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