遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

大相撲初場所/「近大パワー」「巨漢化する力士たちのケガ」

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大相撲は、幕尻前頭十七枚目の徳勝龍(33)が幕ノ内最高優勝で幕を閉じた。遅れてやってきた優勝力士の涙に感動した。アッパレ!

場所中に恩師でもある近畿大学の相撲部伊東監督の急死のニュースが伝わっていたので、朝乃山(25)や徳勝龍などの教え子たちは、思いを新たにしているだろうなと思っていた。見えざる「近大パワー」がどこかで働いていた。

14日目、朝乃山が貴景勝(23)に勝って、結果的には近大の後輩が露払いをしてくれたような形になった。貴景勝が2敗をキープしていたなら、千秋楽は違ったドラマが待っていたかもしれない。それにしても、優勝を決めた千秋楽の徳勝龍は強かった。おめでとう!

朝乃山は、13日目から3連勝して、なんとか10勝の二桁勝利で場所を終えた。来場所から大関取りに挑戦だ、楽しみなことこの上ない。

貴景勝も、両横綱不在のなかよく耐えた。立派な大関ぶりだった。

そのほか、私のお気に入りの力士たち、炎鵬(25)・遠藤(29)・宇良(27、序二段で優勝)、みなよく健闘した。

魁皇浅香山親方が、14日目だったか、土俵下で落ちてきた力士の下になって足を痛めてその後の検査役を務められなくなった。東京場所は、土俵と砂かぶりの距離がとても近くて、観客も危険だ。大きな事故が起きる前に、もっと余裕を持った客席にすべきだろう。

また、デビュー以来負け越しなしだった友風が、土俵から落ちてケガをして休場中だが、土俵の高さと力士の体重のバランスが悪くてけが人が後を絶たない状態だとも思う。

今場所活躍した力士たちは、大きなサポーターが目立つ人たちではなかった、けが人はほとんどいない。ケガを治しても、場所中に再発して沈んでいくケースが、後を絶たない、残念だ。
協会は力士のケガについて何か手を打たないと、看板の力士たちがケガで多く休場することが常態化してしまいそうだ。

ということで、大相撲初場所を楽しんだのだった。