遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

謙虚で一所懸命な若者を応援しなくて、誰を応援するのか?

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週末はセンター試験だったようで、大きなトラブルなく終わった。メディアは「最後のセンター試験」と言っていたが、だれが決めた?

記述試験がなくなったいま、ベネッセのための新システム統一試験(共通テスト)に移行する意味はまったくない。前身の共通一次試験から40年を経て、いまや受験生にとってセンター試験が一番スッキリした制度になった。まったく変える必要なし。

そんな日曜日、わが藤井聡太七段は「朝日杯」朝日杯将棋オープン戦)という将棋トーナメントを勝ち進んだ。

来年の今頃は藤井聡太は共通テストに取り組んでいるかもしれないが、将棋に専念し大学進学はしないという情報があちこちで見受けられるので、もう受験の準備は必要ないようだ。

藤井は「朝日杯」初参戦から負けなしで、2年連続優勝をしている。今年度も昨日のベスト16ベスト8の二つの対戦を勝ち上がってベスト4に進出を決めた。

昨日は藤井の地元名古屋での一般客の前の舞台上での対局だったが、午前中、1勝2敗と負け越していた強敵菅井七段に粘り強く対応して勝利し、午後は、これまた1勝2敗と負け越している斎藤七段を僅差のリードを保って勝利した。

これで藤井聡太のデビュー後の対戦成績は、153勝30敗

そのほとんどの一部始終を私は目にしているが、153勝は決して楽勝ではなく、藤井七段の不撓不屈の精神が反映したもので、その一手一手に魂を込めて対応している。相手の考えている時間も無駄にしないし、食事休憩は10分ほどで済ませて(なんという早食い)将棋盤の前に帰ってきて盤上を見据えている。

あの一所懸命の調子で、二十歳を過ぎたらただの人にならないか心配したくなるほど。でも藤井ウォッチャーとしては、結果はもとより彼の一所懸命さに感動を覚えて彼を追っかけしている。

謙虚で一所懸命な若者を応援しなくて、誰を応援するのか?といった心境だ。たとえ、藤井聡太が弱くなってもファンを続けるが、謙虚さが失われたらファンをやめる。

それはともかく、「朝日杯」の準決勝、決勝は2月11日に後悔で有楽町で行われる。藤井の準決勝の相手は千田七段。藤井の2勝0敗という相性のいい相手だが何とか勝ち上がって決勝に進出してもらいたい。

また、藤井が見事にリーグ入りした第61期王位戦リーグでも勝ち抜いてなんとか挑戦者になってほしい。

受験生の諸君もラストスパートに全力を尽くしてくだされ。