遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

政府関係者の実名は出て来ず肩透かしだったカルロス・ゴーンの記者会見

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カルロス・ゴーンは、8日レバノンでの記者会見で、自分を陥れた日産経営陣の実名を挙げたが、政府関係者の実名はレバノン政府の立場をおもんぱかって公表を避けた。

日産関係者の公表などどうでもよかったのだが、政府関係者の実名は公表してほしかった。これが非常に残念だった。(日本時間1月8日23時30分現在)

レバノン駐在の日本大使がレバノンの大統領と会談したニュースが前もって流れていたが、あの会談で日本大使は「ゴーンの身柄引き渡しは日本はもう求めない。その代わりに、日本の政府関係者の実名公表は控えてくれ」と頼み込んだのだろう。

日産がルノーに乗っ取られるのを、経産省ぐるみで阻止することをもくろんで、ゴーンを失脚させる計画を実践したのではないかという憶測も伝えられていて、そこのところが一番興味のあるところだったので残念だ。

首相官邸は、経産省出身者がほとんどなので、官邸の首相周辺の人物が動いていることは十分に想像の範囲なので、実名が公表されないのは残念である。

またゴーンは、どのように日本を脱出したのかについても言及しなかったが、その一部始終はハリウッドのプロデューサーに版権を売って映画に仕立てるという噂があるので、「真相は映画で」ということなのだろう。

その映画がヒットしたとしても、日本以外では考えられないことだから、これはしょぼいお話であると思うのだがどうなんだろう。

今日の記者会見、日本のメディアで会見場に入れたのは朝日新聞テレビ東京だったようなのだが、これはゴーンの希望に沿ったことのようで面白い2社の選択である。

記者会見の詳細は、このあと世界中で話題になるだろうが、日本の人権無視の司法のシステムやゴーンにまんまと逃げられた検察について世界のメディアはどんな論評をするのか、その部分はとても楽しみである。