遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

香港、大学共通テスト、トランプ弾劾、安倍「桜を見る会」スキャンダル

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 香港の学生を中心とした若者たちのデモと抗議行動を見ていると、自分たちの未来の危機に命懸けで抗っている。あの猛烈な抗議行動は、ファッションでも何でもなく、香港政府と中国政府に対する憤りと怒りと自分たちの未来や暮らしへの不安から、心の底から活力が出ていると感じられる。

 日本だって政権・政府のやることなすことは香港政府の醜悪さに負けていないのに、政府に対する小さな抗議デモはあるものの、目立った抗議行動は特になく穏やかなものである。

 そんななか、大学共通テストの記述試験に反対を表明し多くの署名を集めた高校生たちは聡明で、彼らの静かな抗議行動を支持したい。

 彼らは受験をする立場から、冷静に記述試験について問題点を明らかにしていて、具体的でわかりやすい。それこそ身の丈に合った、受験生という立場で純粋に批判していてみごとである。

 一方、私のようなひねた老人の考えは、記述式テストは、税金にたかるハエのような業者のためのものだということに尽きるのだ。

 二次テストで記述式問題がたっぷりあるのだから、一次テストで高額の税金を費やす必要はないのだ。国語の記述式の採点を落札したベネッセは、5年契約を約60億円で落札したという。さらに、その受託をしたことから派生する、「傾向と対策」についてのビジネスで、さらに大く稼ごうという魂胆だろう。

 英語はいったん延長戦になったが、数学と国語についてもいったん中止すべきだ。下村元文科大臣の肝いりで始まったこの共通テストは、相当胡散臭い。全く安倍周辺の政治家のやることなすこと、まったく信用できない。

 

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 アメリカでは、トランプ大統領の弾劾公聴会が始まっている。来年の大統領選挙の当面の大敵である民主党のバイデンのスキャンダルを画策するために、トランプ大統領ウクライナの大統領に圧力をかけたというのが弾劾理由で、CNNでは多くの時間を割いて公聴会をライブで伝え、スタジオでは有識者ディベートを繰り返し伝えている。

 CNNは反トランプメディアではあるが、それでもアメリカでは、無能で醜悪な大統領に忖度せずこき下ろすことをいとわないメディアがきっちり仕事をしている。頭は腐ってもしっぽまで腐ってはいない。そこが日本のメディアと大きく違うところである。

 日本は、桜を見る会」スキャンダルではたして安倍を「弾劾」できるか、しばらくは何とか逃げようとしている安倍のチキンハートぶりが楽しめて実に愉快である。

 野党の諸君は、安倍のスキャンダルを日の当たる場所へ引きずり出して、明らかにしてくれたまえ。今回は森友や加計と違って簡単な作業だ、成功を祈る。