遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

藤井聡太七段が「王将戦」挑戦者決定リーグ入りを決める

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藤井聡太七段(17歳、画像左)は、今日、将棋の「王将戦」第二次予選最終戦谷川浩司九段(57、画像右)に勝利し、ついにビッグタイトルの「挑戦者決定リーグ」(以下「王将リーグ」)に進むことになりました。バンザイ!アッパレ!

 藤井は今期の一次予選と二次予選トーナメントを7連勝して、王将リーグ入りを決めました。そのリーグ入りの一枠を争ったのが通算1324勝の第十七世名人資格を持つレジェンド谷川浩司九段でしたので、藤井が前の対局での勝利して以降、毎日わくわくしながらこの日を待っていました。

 今日の対局は、珍しく谷川の悪手があって57手という短手数であっけなく藤井が勝利しました。

 

 「王将戦」は、1951年から続く伝統あるビッグタイトル戦で今期で69期を数えます。このタイトル戦は1局を2日間かけて戦う7番勝負で、先に4勝したほうがタイトル保持者となり、昨年久保利明(44)からタイトルを奪取した渡辺明(35)が現在のタイトル保持者です。

 このタイトルホルダーへの挑戦者を決定するのが、七人が総当たりで対局を繰り広げる王将リーグで、全棋士(160~170人)によるトーナメントを勝ち抜いた七人の最強棋士で構成されています。

 王将リーグは藤井のほかにあと2枠あり、対局を残している三浦弘行(45)・佐藤天彦(31)の勝者と羽生善治(48)・郷田真隆(48)の勝者がリーグ入りします。誰がリーグ入りしてもすごいメンバーです。

 昨年からのリーグ残留組が久保利明(44)、糸谷哲郎(30)、広瀬章人竜王(32)、豊島将之名人・王位(29)という強烈なメンバーです。

 で、この「七人の侍」が、2019年12月まで渡辺明王将への挑戦権を争うことになります。(今期第69期の王将戦七番勝負は2020年1月から3月にかけて行われる。)

 王将リーグの各自の持ち時間は4時間で、深く手を読むことができる藤井聡太にも十分にチャンスはあると思いますし、一度負けると終わってしまうトーナメントではないので彼がどんな力を発揮するのか非常に楽しみです。

 

 「王将戦」はabemaテレビやニコ生での放送がなく、「囲碁将棋チャンネル」が独占放送していますが、藤井聡太の対局だけは広く世間に開放してほしいものです。

 主催者の日本将棋連盟、後援の「囲碁将棋チャンネル」、スポンサーの「大阪王将」は全国の将棋ファンと将棋棋士を目指す少年少女のために、放送形態について何としても善処してほしいものです。