遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ブラザース&シスターズ/オールマン・ブラザーズ・バンド

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「ブラザース&シスターズ」
オールマン・ブラザーズ・バンド

曲目リスト
1.むなしい言葉
2.ランブリン・マン
3.カム・アンド・ゴー・ブルース
4.ジェリー・ジェリー
5.サウスバウンド
6.ジェシ
7.ポニー・ボーイ


今日、東京では木枯らし一番が吹いたとニュースが伝えていた。

公園は、画像のような雰囲気に近づいてきている。

ジェシカ」(6曲目)を聞くたび、このジャケットが脳裏に浮かぶ。


ジェシカ」は、よくTVで耳にする。

何かの映像のバックに流れるのである。

たとえば、こういう映像である。


アメリカ大陸を横断するクルマが、大自然の中を疾走している、

そんな映像を1分30秒、単に流す。

バックに聞こえるのが「ジェシカ」。


あまりにも安易にこの曲を使いすぎる。

しかも、冒頭の1分か1分半くらいのさわりをチョロっと使う。

7分28秒もの大作なのに。


ただし、フェードインしてくるようなイントロのユニゾンから、

ギターソロのメロディが際だつテーマまでの部分は、

曲名は知られなくとも、お茶の間でもお馴染みになってしまった。かもしれない。


しかし、残りの6分も素晴らしいのである。

7人のインストルメンタルのアンサンブルが絶品。

ピアノやギターのソロが楽しいし、そのメロディーチームを支える、

ツインドラム編成のリズムセクションも、キラキラ輝いている。


2番目の「ランブリン・マン」も超お馴染みな曲である。



オールマン・ブラザーズ・バンドは、その名のとおり、オールマン兄弟が始めたバンド。

しかし、このアルバムの発売時期1973年の秋には、兄のデュアン・オールマンは、

この世にいなかった。

しかも、皮肉にも、このアルバムがこのバンドのベストセラーになっている。


残ったギタリストのディッキー・ベッツが、レスポールスタンダード'59で、

名演奏を繰り広げている。(上のギターがそれ) 

このギターは、ポール・マッカートニーレッド・ツェッペリンジミー・ペイジも愛用している。

美品だと、2000万円ほどするとかしないとか。

うちの女房殿と同年の一品だが、  ま、どちらも素晴らしい!?



アルバム全体を通じて、ブルースの残り香が漂い、カントリーの味わいがあり、

西海岸の風は吹いていない、アメリカンなロックである。



ベスト盤も廉価で出されているが、

借りてでも「ブラザース&シスターズ」を

曲順どおり聴かれたい。