遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ステップステップステップ!ザッツ・エンタテインメント

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ザッツ・エンタテインメント (1974)

監督: ジャック・ヘイリー・Jr 
 
出演:
フランク・シナトラ
フレッド・アステア 
ビング・クロスビー 
ジーン・ケリー 
デビー・レイノルズ 
ミッキー・ルーニー 
ジェームズ・スチュワート 
ライザ・ミネリ 
エリザベス・テイラー 


昨夜は、偶然新聞で発見した「ザッツ・エンタテイメント」をTV鑑賞。

この映画のことは、ブログに書こうと思っていたので、シッカリ鑑賞。

1975年の劇場公開時には、リアルタイムで観ていたし、その後もTVで観ていたと思うが、

憶えていないシーンのほうが圧倒的に多かった。


上記のグレイト!な出演者たちが、MGMの数々のミュージカルを紹介する、

というただそれだけの映画。

しかし、ただものではない映画である。


「つかみ」は、ジーン・ケリーフランク・シナトラの主演映画「私を野球につれてって」。

MLBの7thイニングストレッチで流れる「Take Me Out to the Ball Game」を、

本家の二人が歌い踊る。

シナトラだってクルーナー歌唱ができるし、ジーンケリー並(?)に踊れるのである。

「つかみ」とは失礼か。しかし、これで嬉しくなる。


つづく、エリノア・パウエルとフレッド・アステアのタップダンス。

このシーンは憶えている、忘れるわけがない。

この二人のステップを目に焼き付けたら、

もう、この映画の続きを観なくてもいいのかもしれない。

「ザッツ・エンタテイメント」の真髄はここに有る。


ダンスで身を立てようと思う人なら、

このふたりのステップを胸に、精進しなければいけない。


ふたりのこのシーンを観たことのない人、

あなたの「これがタップダンス」と思っている代物は、

それは、タップシューズを履いた人のただのダンス、である。



オズの魔法使い」で、ライオンたちと横に並んで歩くジュディ・ガーランド

すこしスキップを取り入れた歩き方。

なんでもないその演出に、ぞくっとする。


いやはや、MGMのミュージカルは、凄い。



ジーン・ケリーの「雨に唄えば」の、あのシーンももちろん

この映画のクライマックスで、「待ってました」とばかりに登場する。
http://blogs.yahoo.co.jp/tosboe51/9566354.html




今見ると、ちょっとクサイかもしれないようなミュージカルのオンパレード。

しかし、フレッド・アステアジンジャー・ロジャースジーン・ケリーのダンス、

フランク・シナトラビング・クロスビージュディ・ガーランドの歌が、

クサさを取り除いてくれている。


もうこんな映画は二度と撮れない。

双葉センセイも、最高点をつけている。


この映画の採点=☆☆☆☆★★
双葉十三郎のぼくの採点表より ☆=20点 ★=5点 但し☆☆☆☆★★以上はない)

私の採点=☆☆☆☆★★