遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ザ・ベスト・オブ・ボブ・ディラン

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ザ・ベスト・オブ・ボブ・ディラン

曲目リスト
1.風に吹かれて
2.時代は変わる
3.くよくよするなよ
4.ミスター・タンブリン・マン
5.ライク・ア・ローリング・ストーン
6.女の如く
7.見張塔からずっと
8.レイ・レディ・レイ
9.アイ・シャル・ビー・リリースト
10.イフ・ノット・フォー・ユー
11.天国への扉
12.いつまでも若く
13.ブルーにこんがらがって
14.オー,シスター
15.ガッタ・サーヴ・サムバディ
16.ジョーカーマン
17.エヴリシング・イズ・ブロークン
18.嵐からの隠れ場所(オルタネイト・ヴァージョン)



1.風に吹かれて Blowin' In The Wind
2.時代は変わる The Times They AreA'Changin'
3.くよくよするなよ Don't Think Twice,It's All Right

実はこの3曲は、ピーター・ポール・アンド・マリー(PPM)で覚えた。

しかも、PPMが歌うすべての曲の中で、最も好きな3曲である。


私の高校時代、軽音楽部に男2人女2人のうまいフォークグループがいて、

関西の「ヤングオーオー」というTV番組(司会が桂三枝)にまで出演していた。

そのグループの十八番のひとつが、PPMの Don't Think Twice,It's All Right であった。

高校生のレベルとしては、歌も楽器演奏もなかなかのもので、

殊に、リーダーの男子の歌唱とギターの腕前は、たいしたものであった。


PPMのイントロのギターアレンジは、見事な美しさで

1982年の来日時のコンサート会場では、ピーターの手元を双眼鏡で覗いてしまった。


で、3曲のオリジナルは、スーパースターボブ・ディランである。

PPMとはまったく違う品物である。

正確には、「PPMの歌は、ディランとはまったく違うものである」と言うべきなのであろうが。


ザ・バーズの美しいハーモニーで歌われた、「4.ミスター・タンブリン・マン」も、

ディランの歌うそれとはまったく違う。


一人で、自分の作った歌を、好きなように歌えば、

ディランのオリジナルのような出来上がりになるのであろう。


そう言えば20年前のライヴエイド

「ウィアーザワールド」のコーラスに参加したディランは、

他のスーパースターたちと、テンポが合わないのか、

歌をよく覚えていないのか、レコーディングを一時中断して、

クィンシー・ジョーンズだったかに教えを乞うていたっけ。


彼をコーラスに呼んだことが、そもそもの間違いだったのかもしれない。


このアルバムは、ベスト集である。

神様が、何にも囚われず、自由に歌っている、吼えている。


ディランのこのベストCDで、私はお腹いっぱいである。