遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

イン・ア・サイレント・ウェイ/マイルス・デイビス

イメージ 1

イン・ア・サイレント・ウェイ
1969年録音

◆パーソネル
マイルス・デイビス(tp)
ウェイン・ショーター (ss)
ジョン・マクラフリン(g)
ジョー・ザヴィヌル (org)
ハービー・ハンコック(elp)
チック・コリア(elp)
デイヴ・ホランド(b)
トニー・ウィリアムス(ds)


かつて、サディスティック・ミカ・バンドというバンドが存在した。

加藤和彦と当時のお嫁さんミカ、つのだ☆ひろ で結成。

その後、高中正義(ギター)、高橋幸宏(ドラム)後藤次利(ベース)が加入、

その後、細野晴臣も一時期在籍したという、すごいバンドであった。



「イン・ア・サイレントウェイ」の録音当時の

マイルスのコンボ(【combo】三人から八人くらいまでの小編成のジャズ楽団)メンバーは、

もっとすごい。


後に、リターン・トゥ・フォーエバーを作った、チックコリア。
http://blogs.yahoo.co.jp/tosboe51/4595769.html

ウェザー・リポートの両巨頭、ウェイン・ショーターとジョー・ザビヌル。

火の鳥」のマハヴィシュヌ・オーケストラのリーダー、ジョン・マクラフリン

17歳でマイルスのコンボに入った天才ドラマーの、トニー・ウィリアムス

ベーシストでリーダーアルバムを数多く排出した、デイヴ・ホランド

そして、今年も来日し「英語でしゃべらナイト」にも出ていた、ビッグなハービー・ハンコック


最近の巨人軍の如く、4番バッターをズラーっと揃えたようなコンボである。

すごさを語るに、イイ例えでないのが悲しいが…。



東映の正月映画「忠臣蔵」のような豪華キャストである。

片岡千恵蔵市川右太衛門中村錦之助大川橋蔵東千代之介美空ひばり
北大路欣也里見浩太郎大河内伝次郎、大友柳太朗。

みな、知らないか。



ピーター バラカンの「ぼくが愛するロック名盤240」にも、このCDは入っている。
http://blogs.yahoo.co.jp/tosboe51/10277231.html


この「イン・ア・サイレントウェイ」のライナーノーツは、そのバラカンが書いている。

ジャクソン・ブラウンに「無人島に持って行く5枚のCDは何?」と尋ねたところ、

このCDをうち1枚に選んだそうだ。バラカンも同意見だと、書いている。



すごさを語るには、まだ少し弱いかな。



ジャケットのマイルスの顔は、まだ素のままであるが、

この後、ゴーグルのようなサングラスをかけ、アフロヘアにした。

エレクトリカルなジャズが、鼓動を始めた時代であった。



余談だが、このCDから2年遡った1967年に、

ビートルズは「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド

をリリースしていた。(この4人組には、誰も敵わない。)


60年代は、ジャズもロックもスゴイ時代であった。


「イン・ア・サイレント・ウェイ」を聴きながらベッドに入ると、

10分もしないうちに眠りに落ちる。

これこそが、私のマイルスへの賛辞である。