シャドー81 新潮文庫
ルシアン・ネイハム (著), 中野 圭二(訳) 価格: ¥780 (税込)
この小説は、スティーブ・マックィーン主演で
映画化の企画もあったようだが、立ち消えになった。
断念した製作者は、正しい選択をしたと思う、
原作の映画のような面白さは、映画では表現できないと思われる。
「シャドー81」は、これは面白くなりそうだという匂いが感じられた。
退屈と思われるかもしれない「謎」の前半で、私はそう感じた。
何頁から、面白くなるかは保証の限りではない。
夏休みに「起承転結」の「起」あたりでこの本を投げ出した、
次女(高一)は、甚だ読書のキャリアが不足していたか。
「これ面白かった」と同年の男に奨められた20数年前の私は、
その男の言葉を信じて読み始めた。
それまで、本格派推理小説(犯人当て小説)を専ら読んでいたのだが、
「シャドー81」によって、新しい世界を知った。
ミステリー=犯人当て、という古典的な世界から、
別世界に連れて行かれた。
しかし、次女はそうはいかなかった。
忘れた頃に、もう一度トライしてみようと思う。
週刊文春が暮れに発表するランキング「傑作ミステリー・ベスト10(1977)」
http://homepage2.nifty.com/mysterybest/bun77.htm
第1位
日本推理作家協会を初めとし、1315人のアンケートを集計したミステリ・ガイド。
http://homepage2.nifty.com/mysterybest/touzai.html
第15位
本の雑誌が選ぶ文庫ベスト100(ミステリ限定ではない)
http://homepage2.nifty.com/mysterybest/honbunko.htm
第22位
オール・タイム・ベスト200 (全日本大学ミステリ連合1982年)
http://homepage3.nifty.com/DS_page/best_a/
第71位
20世紀傑作ミステリーベスト(日本推理作家協会全会員アンケート)
http://www.asahi-net.or.jp/~sa3c-od/20c.htm
(海外部門)第3位
上記の企画の選者たちが、この小説の面白さを保証してくれている。