遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

荒野の決闘/ジョン・フォード

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注文した500円DVDは、まだ到着しないが、

500円DVD特集第2弾。

荒野の決闘
1946年(アメリカ)97分

監督
 ジョン・フォード
出演
 ヘンリー・フォンダ
 リンダ・ダーネル
 ヴィクター・マチュア


私が子どもの頃好きだったTVアニメが「珍犬ハックル」。

ハックルは犬のカウボーイ。

で、ハックルがいつも口ずさんでいたのが

♪オーマイダーリン、オーマイダーリン、オーマイダーリン、クレメンタイン …♪

そのときは、何のことか分からなかった「クレメンタイン」が。

この歌は、我が国では「雪山賛歌」としても有名な、アメリカ民謡である。


大人になって観た「荒野の決闘」の原題が“My Darling Clementine”。

「いとしのクレメンタイン」が、日本では「荒野の決闘」と銘打って封切られた。

ハックルは、この映画の主人公を気取っていたのだと、そのとき知った。


映画の主人公は、実在の保安官、ワイアット・アープ。


「OK牧場の決闘」のバート・ランカスター

「トゥームストーン」のカート・ラッセル

「ワイアット・アープ」のケヴィン・コスナー

などが、アープを演じている。


しかし、極めつけは、「荒野の決闘」のヘンリー・フォンダ扮するアープである。

蛇足ながらヘンリーは、ジェーン・フォンダピーター・フォンダの父親である。


クライマックスのOK牧場で、クラントン一家と壮絶な戦いを繰り広げる、主人公であるが、

印象的なのは、クレメンタインへ淡い思いを寄せる、優男(やさおとこ)の方のアープである。


保安官事務所前のポーチに、椅子を引き出して腰掛け、柱にステップを踏む姿は、

ヘンリー・フォンダだからこそ、綺麗に演じられた。

紳士的な、静かな雰囲気のあるスターであった。


邦題のイメージとは違った西部劇に仕立てた、

ジョンフォードの詩的で緻密な演出もお見事。


そして、有名なラストシーン。

オーマイダーリン、クレメンタイン♪



キネマ旬報「オールタイムベスト・ベスト100」外国映画編(1999年版)

第28位


双葉十三郎の採点=☆☆☆☆★
双葉十三郎のぼくの採点表より ☆=20点 ★=5点 但し☆☆☆☆★★以上はない)

私の採点=☆☆☆☆★★